ハチトラとミニディスク

時には興が乗って、このように一日2本も投稿してしまうこともあります

前回のお話の中で「ぱそ今昔」に触れてしまったため
「書きたい欲」が出てしまいました(^^;)

しかしながら、このネタはじっくりたっぷり書くべき内容なので
今回は廃れた旧いメディアについて、ちょっとだけ触れてみたいと思います

事の起こりは、私が高校生の頃・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私の通っていた高校では、
毎年夏祭りに神輿を担ぐという伝統がありました

お祭り当日、お昼に集合して
あらかじめ借りていた食堂の二階の座敷で
男子生徒たちは半纏に着替えます

その座敷に置いてあった古いカラオケの機械

既に当時は通信カラオケが普及し始めていましたので
当然ながらその機械は引退していたもの

私はその機械の素性をよく知っていたので
(↑うちの父の趣味で、同じ仕組みのカラオケマシンが自宅にありました
買った当時は結構な高機能でキー調整や、なんと採点機能も付いていたのです)

別に興味も無かったのですが
同級生達は、なにやら不思議そうに眺めていました
そして、

「でっけーカセット」
と、驚いたように声を上げたのです

私 「なに?お前らハチトラ知らないの??」
みんな「しらねーよ!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・一般常識だと思っていたのに、
その場では私は異端者でした(^^;)

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ハチトラとは8トラックのことで
いわゆる再生専用のエンドレステープです
※録音再生のできる機械も、極わずかあったようです

登場した時代は、カラオケなどのソフトとして多用され
カーオーディオにも使われるなどしました

古いメディアだと思っていましたが、
なんとカセットテープよりも後発(新しい!)とのこと

構造的に巻き戻しができないため、
頭出しには早送りを使用します
モノラル録音トラックが8つ
1曲に2トラック使う(ステレオ又は音声多重)場合は4曲
モノラル録音なら8曲入るという仕様で
ミュージックテープの一時代を築きました

しかしながら、その構造は結構強引で
イメージ的には、ロールペーパーを「内側から」引っ張り出して
回転させている、という感じで当然ながら故障も多く
程なくして衰退したようです
子どもの頃、試しに分解してみたら
元に戻せなくなったことがあります(^^)

ちなみに、うちにはカセットテープを
ハチトラデッキで再生するための変換アダプタという
珍妙なものまでありました

その後、ミュージックテープは今でも使われている
「カセットテープ」が主流となりました
私の世代だと「ハイポジ ⇒ HighPosition」という単語に
反応する人も多いでしょう

その後、再生専用ながら「CD ⇒ コンパクトディスク」が登場し
これは現在でも主流となっていますね

そしてその後は、データフォーマットという仕組みが
一般化して、様々な媒体にデータとして記録する
というように進化して行ったのですが

その狭間にあったのが
「MD ⇒ ミニディスク」
というメディア

当時としては画期的、かつ高音質だったのですが
それまでの概念とはかなり違う上に
そこそこ値段も張っていたため

これは普及するんだろうか?

と、ちょっと疑問を持ったりしました

ですが、高音質でありながらサイズが小さく
何より自分で手軽に編集できて曲名まで付けられる
という仕組みのため
カーオーディオは当然MD
というほど普及した時期もありました

自分なりのベスト版を作って
友達に聞かせたりプレゼントしたりということも
流行っていたようです

その後は、
「 MP3 」というデータで記録するという
新概念が普及したため、メディアの進化は
ひとまず落ち着きを見せています

MDは、今ではほとんど見られなくなり
絶滅危惧種といった感じですが
意外なのはカセットテープで
年配の方など今だに使っている人が結構いるみたいで
これはおもしろい対比だと思います

かつて、「レコード」を置いていたお店にはCDが並び
やがて配信に取って代わられると、お店そのものが
無くなってしまうかもしれません

かわってゆくものもあれば
続いてゆくものもあり・・・・・・
やがて忘れられるものもあるかも

でかいカセットを見つけたら
「なんだこれ?」とは言わずに
「ハチトラだよ」と教えてあげてください

たぶん、年齢がばれると思います(^^)

2 人のご厚意をいただきました