はいしゃさんにいったこと

初めての事というのは、
いくつになっても
かすかな期待と不安を抱くものです

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初めて本格的に歯医者というものにかかることになりました
永久歯になってから一度も虫歯になったことの無い私でしたが
先日、ちょっとした虫歯が見つかってしまいました(ToT)

その治療は簡単に終わったのですが、その時に、

「親知らず、抜いた方がいいよ」

と、お医者さまに勧められたことがきっかけでした

実は、以前に顎関節症になったときのレントゲンで
下側の親知らずが横向きに生えていることが分かっていたのですが
特に痛みも不都合も無かったため放置していました

で、今回またレントゲンを撮ったところ
「このままだと歯並びや虫歯の進行に悪い影響が出る」
とのご指摘。今回の虫歯も、親知らずに圧迫されたことが遠因ではないかと。

そのほかにも、放置しておくといずれ様々な不都合が出てくる、
ということを丁寧に説明してもらったので
それならば、と抜歯をすることを決めました

ところが、先生に詳しい話を聞いたところ
下側の横向きの歯だけ抜くと、上の歯が飛び出してくるので
4本全部抜くことになるという話をされてしまいました
さらに、横向きの歯は半分埋まっているので
口腔外科の先生に手術していただくことになるという・・・

「4本かぁ・・・(悩)」

とはいえ、抜かなければならないのは、ほぼ決まりなので
お願いすることにしました

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抜歯当日、

朝一番の予約で歯医者に向かいました
村に一軒だけある国保歯科診療所です

受付に行くと、すぐに診察室入るように促されました

「おはようございます」

先生と看護士さんに挨拶をすると
治療台に促され、その場で治療方針の説明が始まりました

今回処置をしてくださるのは、医大からいらした口腔外科の先生で
ちょっと安住紳一郎に似ているさわやか系

「それでは、処置の手順について説明いたしますね」
と、細かな説明が始まりました

この横向き親知らず、
いちおう、ちゃんとした病名が付いているらしく
「両側下顎水平埋伏智歯」
と記されていました
処置名は「埋伏智歯摘出術」だそうです

親知らずは正式には「智歯」と呼ぶんですね(^^)

同意書と記されたA4の紙に手書きで
処置の手順とそれに伴う不都合や合併症などを
さらさらと書き記していく安住先生(仮)

局所麻酔の後に歯茎に切開、
そのあと、周りの骨を削り歯を分割して抜歯
最後に縫合して経過を観察するという

そのときの問題点として
出血や腫れ、内出血による青タンができることがあるなど
かなり丁寧に説明してくれました

おもしろかった(?)のは、
抜歯した跡の穴が鼻腔と「繋がって」しまうことがあるという
もちろん、時間が経てば塞がるのがほとんどだけれど
塞がらない場合は、粘膜を引っ張ってふさぐ処置をするという
いずれにしても軽微なものだとか

で、初めての抜歯なので
いきなり下側の手術ではなく
まずは上側の歯を抜いて処置に慣れてからにしましょう
と安住先生(仮)は勧めてくれました

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さて、診察台に横になって処置が始まりましたが・・・・

安住先生(仮)「さーて、右と左どっちにする?(^^)」

私「・・・・よく分からないんで、どっちでもいいです(^^;)」

安住先生(仮)「じゃあ、右からにしよう(^^)」

どっちから抜くのか選ばせてくれるシステムらしい・・・・(^^;)

「はい、それじゃ麻酔するよー」
と、奥歯の周りに針を刺します
以前とは違い、最近の麻酔はほとんど痛みを感じません
子どもの頃、歯茎への麻酔注射が死ぬほど痛かったのをおぼえていたので
これはとてもありがたいことです(^^)

「はい、じゃあちょっと押されますよー」
ぐっぐっ、と金属の棒で歯を圧迫する

「はい、今度は引っ張られますよー」
ぐぃぐぃ、と引っ張られる

「鉗子(かんし)頂戴」
「はい」

鉗子と呼ばれるペンチのようなもので鋏んで
抜きにかかる

みしみし
ぎりぎり

・・・・なんかこう、直接頭蓋骨に響く音が
けっこう気持ち悪い(^^;)

「んー?けっこうしっかりしてるねぇ」

ごりごり
めりめり

「鉗子、ぎざぎざの無いやつ」
「はい」

道具を交換して再度引っ張る

「おー?固いぞ・・・」

一時、口から道具を外して
「痛くない?」
と聞いてきた

「少し痛いです」
正直に答えると、

「これかな?」
と、隣の歯を示す
「それです」
と、私
なるほど、見当が付いていたということは
ここが痛むことがあるんですね

「麻酔、カートリッジで」
「はい」

今度は、普通の注射器で麻酔を追加する

「はい、じゃあもう一回行きますよー」

がりがり
ぎしぎし
めりめり・・・・

いや、もう、(^^;)
びっくりするほど、力技
イメージ的には、先生と看護士さんで
一生懸命プロレス技をかけているような感じで(^^;)

ほどなく
「ごりっ!」
と音がして

「はい、抜けましたー(^^)」

ふー、
痛くは無いけど
なかなか大変(^^;)
一本抜くだけでもこれだと
先が思いやられますねぇ・・・

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止血のためにガーゼを噛んで
横になる

安住先生(仮)「大丈夫かな?」

私「す、すみません、おえっとします(汗)」

どうも、ガーゼがのどを刺激して
嘔吐感が出てしまいます

安住先生(仮)「あ、ガーゼ大きかったかな」

ガーゼを交換してしばし安静に・・・・

横になったまますることも無く
ぼーっ、と天井を眺めていると
私の視界に、ひょこっと看護婦さんの顔が入ってきます

看「抜いた歯、どうする?持って帰る?(^^)」

思わぬ提案を

私「・・・・持って帰る人いるんですか?(^^;)」

看「みんな、結構持って帰るわよー。
  私も自分の抜いたときは持って帰ったし(^^)」

私「うーん・・・・、」

持って帰ってどうするんだろう??

看「じゃあ、横になってる間考えててね(^^)」

そう言って、
視界の外に出る看護士さん

ぐるりと周りを見回す
私のほかに患者は見当たらず、のんびりした雰囲気の診察室

待っている間、暇だったので
ポケットからデジカメを出して、天井を撮影
ついでに、治療器具なども撮影

・・・・・・落ち着きの無い奴だと思われたかもしれない(^^;)

しばらくして、
また、ひょこっと視界に入ってくる看護士さん

看「気持ち悪くないですかー?(^^)」

私「はひ、大丈夫でふ」(←ガーゼを噛んでいるため)

看「歯、どうする?」

私「じゃあ、せっかくだから持って帰ろうかな・・・」

看「うんうん!、記念だもんね(^^)」

なぜかうれしそう・・・(^^;)

それからまた少しして、
先生が話しかけてきます

安住先生(仮)「じゃあ、痛み止め出しておくから、
       痛くなったらいつでもいいから飲んでね」

注意事項を2、3話して本日の治療は終了
一本抜いたら2~3週間のインターバルを経て
また抜歯、という感じで4本抜くことになります
長期戦ですね(^^;)

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帰り道、運転していると違和感に気づきました
口の中から、空気が漏れているような・・・?
ひゅこー、ひゅこー、
という音が聞こえます

これは・・・・、話に聞いた鼻腔漏れ?

意識しだしたら、結構気になる症状です
仕方なく車を反転させもう一度診療所へ

受付で事情を話すと、すぐに診察室に入れてくれました

安住先生(仮)「口腔用ゾンデ、出して」
看護士「はい」

抜歯した跡を検分する先生、
「あ、繋がってる!」

・・・・・やっぱりつながってたんですか(^^;)

まあ、一週間ぐらいで塞がるだろう、ということで
ガーゼで止血をして今日はそのまま帰宅となりました

というわけで、無事終了~ (^^)v
親知らず治療一回目のレポートでした

2 人のご厚意をいただきました